「10万円送ったのに、相手には9万円ちょっとしか届いていない」——海外送金を初めて経験した方の多くが、この瞬間に困惑します。
送金手数料は払ったはずだ。それなのに、なぜまだ減っているのか。窓口では説明されなかった費用が、いくつも存在するからです。
本記事では、銀行の海外送金にかかるコストを5つの層に分解し、それぞれが何であるかを説明します。コルレス契約、OUR・SHA・BEN、リフティングチャージ——聞き慣れない言葉が並びますが、これらを知らないまま送金することこそが、最も高くつきます。
そのうえで、Wiseがなぜ構造的に安いのかを示し、金額別に受取額の差を並べます。
結論:コストは5層に分かれています
先に全体像を示します。銀行で海外送金をするとき、発生しうる費用はこれだけあります。
| 層 | 費用の名前 | 金額の目安 | 明細に載るか |
|---|---|---|---|
| 1 | 送金手数料 | 750〜7,500円程度 | 載る |
| 2 | 中継銀行手数料 | 1,000〜4,000円程度 | 受取側で差し引かれる |
| 3 | 受取銀行手数料 | 受取銀行次第 | 受取側で差し引かれる |
| 4 | リフティングチャージ | 金額の0.05%程度(最低額あり) | 条件次第 |
| 5 | 為替レートへの上乗せ | 送金額の1.5〜4%程度 | 載らない |
※金融機関・送金経路・通貨により大きく異なります。上記は一般的な目安です。
5層目が、最大かつ最も見えにくい
1層目の送金手数料は誰もが認識しています。ところが金額で見ると、5層目の「為替レートへの上乗せ」が最大のコストであることが少なくありません。
10万円の送金で2%なら2,000円。50万円なら1万円。そして、これは明細のどこにも「手数料」として記載されません。レートそのものに溶けているためです。
第1層:送金手数料
もっともわかりやすい費用です。金融機関によって、金額に大きな開きがあります。
| 金融機関の種類 | 送金手数料の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ネット銀行 | 750円程度から | 楽天銀行では750円という水準が案内されています |
| ゆうちょ銀行 | 3,000円程度 | 窓口での手続きが中心 |
| メガバンク | 2,500円程度から | 三菱UFJ銀行では最低2,500円という水準 |
| メガバンク(窓口) | さらに高額になる場合も | オンラインより割高に設定されることが一般的 |
※各金融機関の手数料は改定される場合があります。実際の金額は公式情報をご確認ください。
「送金手数料が安い=総コストが安い」ではありません
送金手数料750円という数字だけを見ると、非常に安く感じられます。ところがこれは5層のうちの1層目にすぎません。
残る4層——特に5層目の為替上乗せ——が加わったときに、総コストがどうなるか。そこまで見ないと比較になりません。
第2層:中継銀行手数料と、コルレス契約という仕組み
ここが、銀行送金の構造を理解する鍵です。
コルレス契約とは何か
日本の口座から海外の口座へ直接送金を行うためには、送金銀行と受取銀行が「コルレス契約」を結んでいる必要があります。コルレス契約とは、銀行間の送金受取の際の為替取引に関する契約のことです。
── 銀行同士が「取引の約束」をしていないと、直接は送れません世界中のすべての銀行が、互いにコルレス契約を結んでいるわけではありません。契約がない場合、間に入る銀行(中継銀行/コルレス銀行)を経由することになります。
経由するたびに、差し引かれます
中継銀行手数料の厄介な性質
- 経由する銀行の数が事前に確定しない——ルートによって1つのことも、2つ以上のこともあります
- 金額が事前にわからない——各中継銀行が独自に設定しているためです
- 送金額から差し引かれる——送金人の口座からではなく、送られている資金そのものから引かれます
結果として、「相手にいくら届くか」が送金時点で確定しません。これが、従来の海外送金における最大の不確実性です。
第3層:OUR・SHA・BENという、知られていない選択
窓口で「手数料の負担方式はどうしますか」と聞かれて、意味がわからずに流した経験はありませんか。これは重要な選択です。
| コード | 意味 | 誰が何を負担するか |
|---|---|---|
| OUR | 送金人負担 | 発生したすべての手数料を送金人が負担します |
| BEN | 受取人負担 | 発生したすべての手数料を受取人が負担します |
| SHA | 折半 | 送金元の手数料は送金人、中継銀行と受取銀行の手数料は受取人が負担します |
なぜこの選択が重要なのか
SHAやBENを選ぶと、受取人の手取りが減ります。学費の支払いや取引先への支払いで金額が不足すると、「入金が足りない」と連絡が来て、追加送金することになります。そしてその追加送金にも、また手数料がかかります。
一方、OURを選べば送金人がすべて負担しますが、そのぶん送金手数料自体が高く設定されるのが一般的です。しかも、中継銀行の手数料が事前にわからない以上、結局いくらかかるかは後になってみないとわかりません。
第4層:リフティングチャージ
もっとも聞き慣れない費用でしょう。
リフティングチャージとは、通貨の両替を伴わない場合に発生する手数料です。具体的には、次のような場面で適用されます。
- 円貨口座から出金し、送金通貨も円建ての場合
- 外貨(ドル)口座から出金し、送金通貨も同じ外貨建て(USD)の場合
「両替していないのに手数料?」という違和感
銀行にとって、外国送金は為替取引の一環です。両替が発生すれば、そこで為替差益が得られます。ところが両替を伴わない送金では、その収益が発生しません。
そこで、両替による収益の代わりに徴収されるのがリフティングチャージです。金額は送金額の0.05%程度(最低額の設定あり)とされることが一般的です。
制度としては合理的ですが、利用者側からすると「何に対する対価なのか説明しにくい費用」であることは否めません。
第5層:為替レートへの上乗せ──最大にして最も見えない
そして、本丸です。
「手数料無料」でも、コストはゼロではありません
銀行やカード会社は、ミッドマーケットレート(銀行間で実際に取引されている為替の中間値)から、自社に有利な方向へレートをずらして提示します。この幅がスプレッドであり、実質的な手数料です。
ところが明細には「為替手数料」とも「スプレッド」とも書かれません。レートそのものに溶けているからです。だから誰も交渉せず、誰も比較しません。
── 見えないコストは、存在しないコストではありませんWiseの構造:国際送金を「国内送金2本」に置き換える
では、なぜWiseではこれらのコストが発生しないのか。
実は、お金は国境を越えていません
Wiseは各国で送金業のライセンスを取得し、それぞれの国に自社の現地口座を持っています。日本からアメリカへ送金する場合、実際に起きているのはこうです。
- 日本側:あなたが日本国内のWiseの口座へ、日本円を振り込む(国内送金)
- アメリカ側:Wiseがアメリカ国内の自社口座から、受取人へ米ドルを支払う(国内送金)
国際送金1本が、「送金国での国内送金」と「受取国での国内送金」の2本に置き換えられているわけです。
この構造が意味すること
| コストの層 | 銀行送金 | Wise |
|---|---|---|
| 送金手数料 | 750〜7,500円程度 | 固定70円程度+変動0.4〜0.8%程度 |
| 中継銀行手数料 | 1,000〜4,000円程度 | 発生しません |
| 受取銀行手数料 | 受取銀行次第 | 多くのルートで発生しません |
| リフティングチャージ | 条件次第で発生 | 発生しません |
| 為替レートへの上乗せ | 1.5〜4%程度 | 0%(ミッドマーケットレート) |
| 着金額の事前確定 | できません | 送金前に確定します |
構造が違うということの、意味。
紹介リンク経由なら、初回送金手数料が一定額まで無料になる特典が案内されます。
金額別シミュレーション:受取額はどれだけ変わるか
米ドルへの送金を想定し、概算で比較します。
ケース1:10万円を送る
一般的な銀行窓口
約8,400円送金手数料3,500円+中継銀行手数料2,500円+為替上乗せ約2,400円(2.4%想定)。このうち事前に金額として提示されるのは3,500円だけです。
Wise
約600円固定70円+変動530円。為替はミッドマーケットレートがそのまま適用され、中継銀行手数料も発生しません。差額は約7,800円です。
ケース2:金額別の一覧
| 送金額 | 銀行の実質負担(概算) | Wiseの手数料(概算) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 約8,400円 | 約600円 | 約7,800円 |
| 30万円 | 約13,200円 | 約1,660円 | 約11,500円 |
| 50万円 | 約18,000円 | 約2,720円 | 約15,300円 |
| 100万円 | 約30,000円 | 約5,370円 | 約24,600円 |
| 200万円 | 約54,000円 | 約10,670円 | 約43,300円 |
※銀行は「送金3,500円+中継2,500円+為替上乗せ2.4%」、Wiseは「固定70円+変動0.53%」として試算した概算です。実際の金額は金融機関・通貨・時期により大きく変動します。
注目すべきは「率」の推移
銀行送金では、金額が大きくなるほど為替上乗せの絶対額が膨らみます。固定費の比重が下がっても、率で乗る部分が効いてくるためです。
一方Wiseでは、変動手数料率が0.5%前後に収束します。金額が大きい送金ほど、差は開く——これが構造の違いが生む結果です。
継続的に送る場合
月1回、10万円を送る生活を1年続けた場合。
留学中の子への仕送り、海外在住の家族への送金、海外取引先への定期支払い——これらを銀行で続けている方は、5年で数十万円を静かに支払っていることになります。
公平に:銀行のほうが優れている場面
コストの話ばかりしてきましたが、銀行を選ぶべき場面も確実にあります。
| 場面 | 銀行が優れる理由 |
|---|---|
| 極めて高額な送金 | Wiseには保有限度額があり、日本居住者は原則100万円。申請で引き上げ可能ですが、手続きが必要です |
| 対面での相談が必要な場合 | 窓口で担当者に確認しながら進められます |
| Wiseが対応していない通貨・国 | 一部の国ではWiseのサービスが提供されていません |
| 「銀行口座」であることが要件の送金 | Wiseの口座情報が受け付けられない場合があります |
| 複雑な書類が伴う送金 | 不動産取引など、金融機関の証明が必要な場面 |
| 現金を持ち込んで送金したい | Wiseでは現金の入金ができません |
ネット銀行という中間解
メガバンクの窓口とWiseの間には、ネット銀行という選択肢があります。送金手数料が750円程度からと低く設定されているケースもあり、総コストは比較的安い傾向があります。
ただし、為替レートへの上乗せは依然として存在します。「送金手数料が安い」という一点だけで判断せず、最終的に相手にいくら届くかで比較してください。
使い分けの結論
判断の基準
- 通常の海外送金(数万円〜数百万円)→ Wise。コスト差が明確です
- 定期的な送金(仕送り・家賃など)→ Wise。回数が多いほど差が積み上がります
- 着金額を正確に合わせたい支払い→ Wise。事前に確定します
- 極めて高額、または複雑な要件のある送金→ 銀行との併用を検討
- Wise非対応の国・通貨→ 銀行を使うしかありません
- 現金での送金→ 銀行のみ
つまり、「銀行口座を解約してWiseだけにする」のではなく、「送金という行為だけをWiseに移す」——これが現実的で、コスト効率の良い構成です。
銀行との比較に関するよくあるご質問
送金手数料だけを見ると得ですが、それは5層のうちの1層目にすぎません。中継銀行手数料と為替の上乗せは、キャンペーンの対象外であることがほとんどです。
10万円の送金で為替上乗せが2%なら2,000円。送金手数料3,500円が無料になっても、その2,000円は依然として発生しています。比較すべきは常に「最終的に相手に届く金額」です。
原則として、事前に正確な金額を知ることはできません。経由する銀行の数もルートも、送金時点では確定しないためです。各中継銀行が独自に手数料を設定している点も、予測を困難にしています。
これが、従来の海外送金における最大の不確実性です。Wiseで着金額が事前に確定するのは、そもそも中継銀行を経由しないからです。
理論上はそうですが、OURを選ぶと送金手数料自体が高く設定されるのが一般的です。また、すべての金融機関・ルートでOURが選べるとは限りません。
さらに、OURを指定しても、実務上は受取銀行側で何らかの手数料が差し引かれるケースも報告されています。「確実に満額届く」ことを保証する仕組みではない、と理解しておくべきです。
Wiseでは送金前に「相手にいくら届くか」が確定した状態で実行できます。多くのルートで中継銀行を経由しないため、途中で差し引かれることがありません。
ただし、受取人の銀行が独自に着金手数料を設定している場合は、そちらは受取側の負担となります。また、一部の通貨・経路ではSWIFTが使われる場合があり、その際は所定の扱いになります。
「安心」の中身を分解する必要があります。Wiseは日本で資金移動業者(関東財務局長第00040号)として登録され、預かった資金は自社の運転資金と分別して保全されています。グループ本社はロンドン証券取引所とNASDAQに上場しています。
一方で、Wiseは銀行ではないため預金保険の対象ではありません。資金を長期的に置いておくなら銀行、動かすときだけWiseという使い分けが、制度設計にも合っています。
一般にWiseのほうが速い傾向があります。通貨ペアによっては数分で完了し、進捗もアプリのトラッカーでリアルタイムに確認できます。
銀行送金では数営業日かかることが多く、途中経過の照会には手数料がかかる場合もあります。ただし、Wiseでも通貨や時間帯によっては数営業日かかるケースがある点はご留意ください。
Wiseには法人向けのアカウント(Wise Business)があります。開設無料・月額費用なしで、複数人への一括送金や、チームメンバーごとのカード限度額管理といった機能も用意されています。
ただし、取引先が「銀行からの送金」を要件としている場合や、社内規程で金融機関が限定されている場合は、事前の確認が必要です。
おすすめしません。Wiseは銀行の置き換えとして設計されていません。現金の入出金ができず、給与振込や公共料金の引き落としで問題が生じる可能性があります。また、Wiseへの入金自体が本人名義の銀行口座から行われる以上、銀行口座は必須です。
正しい構成は、銀行は維持したまま、「海外送金」という行為だけをWiseに移すという使い分けです。
まとめ:比べるべきは手数料ではなく、受取額です
この記事の要点
- 銀行送金のコストは5層。送金手数料は、そのうちの1層目にすぎません
- 中継銀行手数料は、コルレス契約がない場合に経由する銀行が差し引きます
- OUR・SHA・BENの選択で、受取人の手取りが変わります
- リフティングチャージは、両替を伴わない送金で発生します
- 最大のコストは為替レートへの上乗せ(1.5〜4%程度)。明細には載りません
- Wiseは国際送金を国内送金2本に置き換えるため、中継銀行手数料が発生しません
- 10万円の送金で差額は約7,800円。月1回なら年間約9万円
- ただし、高額・特殊要件・非対応国・現金では銀行が必要です
海外送金というのは、長いあいだ「よくわからないけれど、高いもの」でした。窓口で言われるまま書類を書き、提示された手数料を払い、あとは届くのを待つ。いくら引かれたのかを検算する人は、ほとんどいませんでした。
ですが、この記事をここまで読まれたあなたは、もう5層の構造を知っています。送金手数料という1層目だけを見て判断することは、二度とないはずです。
そして、比べるべき数字はたったひとつ。「最終的に、相手にいくら届いたか」——それだけです。
Wise 海外送金 / 公式招待リンク
中継銀行を、
そもそも経由しないという選択。
Wiseは、国際送金を「送金国での国内送金」と「受取国での国内送金」の2本に置き換える仕組みにより、中継銀行手数料が発生しません。為替レートには銀行間で実際に使われているミッドマーケットレートがそのまま適用され、手数料は金額として別建てで明示されます。
そのため、送金前の画面で「相手にいくら届くか」が確定した状態で実行できます。日本ではワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社が資金移動業者(関東財務局長第00040号)として登録されています。下記の招待リンクからご登録いただくと、初回の海外送金手数料が一定額まで無料になる特典、またはカード発行手数料(通常1,200円)が無料になる特典が案内されます。
- 紹介リンク経由なら、初回送金手数料が無料になる特典が案内されます
- 中継銀行手数料が構造的に発生しません
- 為替レートへの上乗せなし。隠れコストがありません
- 送金前に着金額が確定。請求額ぴったりを送れます
- 送金の進捗をトラッカーとプッシュ通知でリアルタイムに追跡できます
- 口座開設・年会費・維持費はすべて0円。使わなければ費用は発生しません
https://wise.com/invite/arhn/marichikak
※本リンクはWiseの友達紹介プログラムによる招待リンクです。ご登録いただいた場合、当サイト運営者にも特典が付与されることがあります。本記事に記載の手数料・差額はいずれも概算のモデル値であり、金融機関・通貨・送金額・時期・送金経路により大きく変動します。各金融機関の手数料は改定される場合がありますので、実際の比較は各社の公式情報をご確認ください。特典の内容・適用条件を含め、最終的な条件は必ず登録画面および公式の案内をご確認ください。本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融行動を推奨・保証するものではありません。